第8回目
14歳(1986年頃)
『ビデオデッキとMTV』
自宅に初めて録画再生機能付きのビデオデッキが来たのは1986年頃だったと思う。
「テレビ番組など、映像をカセットテープに録画して後で好きな時に観る事が出来る」というビデオデッキの登場は、今では何でもない事だが、当時のインパクトは半端では無かった。
特に時間を指定して録画出来るタイマー機能は僕にはとても重要だった。
その頃に興味を持っていた洋楽やロックはまだ地上波放送ではマイナーな存在だった為、紹介する番組はおのずと深夜に放映される事が多かったのだが、タイマー機能のお陰で、まだ夜更かし出来なかった中学生の僕でも録画する事が出来た。
欠かさず録画していたのが、テレビ朝日系列で土曜日の深夜に放映されていた「MTV JAPAN(ナビゲーターはマイケル富岡とセーラ)」。
アメリカのヒット曲のMV(Music Video)をTOP100形式で紹介するの番組なのだが、進行のテンポが良く、内容もバラエティーに富んでいて好きだった。
そんな1986年のMTVとの中で特に印象に残っている曲を挙げて見ると、
まずはインパクトが大きかったのが、ピーターガブリエルのこのMV。気持ち悪い様な凄い様な‥力作。
前述のピーターガブリエルと袂を分けたジェネシスの1986年度MTV No.1ヒットナンバー。ちょっぴりシニカルなユーモアが溢れている。
野暮ったさと高貴さを兼ね備えたロックバンドU2の大ヒットナンバー(これは1987年)。
MTV JapanにはCloset Classicsというコーナーがあって、過去のロックの映像も流していた。その中でもインパクトが有ったのが、ディープパープルのこのナンバー。
途中4:30位からギターソロを弾いているギタリストのリッチーブラックモアの表情が‥入っちゃってます。
お次は、本人達はいたって真面目に演奏しているのだが、中学生だった僕にはメンバーのオーバーリアクションが可笑しくて仕方なかったイエスのこの演奏。
他にも、マドンナ、ボン・ジョビ、RUN DMC&エアロスミス、ロバートパーマー、バナナラマなど印象的なMVも多かった。
特にロックやポップスにおいて重要と思われがちな「ビジュアル的要素」だが、どんな音楽であっても「見た目」は大切な要素だと思う。