15,16,17と出逢った音楽一生モン③

2021-08-02

第3回目

19歳(1991年頃)
『もしもピアノが弾けたなら』

「ピアノやキーボードを弾ける様になりたい‥いやなるんだ」と決意した僕は(第2回目①で前述)「部室にアコースティックピアノが有って好き放題に練習出来る」という理由で小樽商大のジャズ研に入部した(特にジャズを研究したかった訳では無かった…)。

部室は夜11時まで利用出来たのだが、夜間に部室を利用する人は少なかったので、住んでいた下宿が大学の近くだった事も有り、夜な夜な部室に入り浸ってはピアノに触れたり、一人でボーッとしたり、好きなレコードを聴いたりしていた。

そんな時間によく聴いていたのが、実家にゴッソリと有った見本盤レコード(親父が何処からか貰って来たらしい)から偶然見つけた、Pat Methenyの「First Circle」

このアルバムのA面3曲目の「First Circle」が終わった後、



静寂の中から現れる4曲目の「If I Could」を何とも言えないセンチメンタルな気分で聴きながら、いつか自分がピアノを自在に弾きこなせる日が来るのを夢見ていた。今でもこのアルバムを聴くと、ひっそりと蛍光灯に照らされた夜中のジャズ研の部室が思い浮かぶ。

ちなみに「If I Could」に「もしも〜が出来たら」という意味がある事に気がついたのは暫く後の事であった。

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