「原風景」人の心の奥にある原初の風景。
幼少時代、札幌の山鼻地区で育った。中心地に近い住宅地でありながらも山沿いで自然が身近に存在する。そんなエリアだ。
青年期、そのエリアからは離れて暮らす期間が長かったせいか、たまに訪れるとその青々とした風景が何故か鬱陶しく思えて嫌だった。
そして中年期を折り返そうとする現在、娘の高校進学の関係で、これまた山沿いの住宅地である宮の森大倉山地区に住むことになった(実は出生はこのエリア)のだが、今度は不思議と嫌な気持にはならず、むしろ観念するようにこれが自分の「原風景」なのだと思えるようになった。