先日演奏で訪れたお店で弾かせて頂いたKAWAI製の透明のピアノ(クリスタルピアノ)のインパクトがとても大きかったので、少しばかり調べてみた。
クリスタル・ピアノとは本体外枠や脚、鍵盤蓋、大屋根、椅子など、外から見える大部分が透明アクリル樹脂によってできているピアノの総称。
今回、私が弾かせて頂いたのはおそらくKAWAI CR40A
というモデル(確認はしていないが外観からの判断)。
<お店のピアノ>
<KAWAI CR40A>
現在、クリスタル・ピアノを一般販売しているのはドイツのピアノメーカー・シンメル社と日本の河合楽器製作所(以下KAWAI)の2社のみ。
KAWAIでは1971年からCR-40AとCR-30の2モデルの受注生産をしており、CR-40Aは1991年からYOSHIKI(X JAPAN)がコンサートなどで使用していることもあり、広く一般にもその存在が知られるようになった。
主な特徴としては、
・木製の部分がアクリル樹脂でできていることから、総重量は同サイズのグランド・ピアノに比べ約100kg分重い
・構造は透明で中身が見えるため、通常は金色である鉄製フレームは白く塗られているなど、内部の構造も見せることを前提に設計されている
・音質は本来木製である枠の共鳴がアクリル樹脂では異なるため、通常のピアノに比べ幾分か音はフラットである(但し、音の印象は会場の大きさやPAの有無によっても変わる)
受注生産という事もあり、かなり高価で生産台数も少なく、ピアノ関係者でもなかなかお目にかかれない、との事。
ちなみに私が訪れたのは旭川市の3・6街(さんろくがい)にある「エレクトラ」というお店で、定期的に生演奏も行われているとの事なので、興味のある方は一度足を運んでみては如何だろうか。